紫外線で発光!?「ウランガラス」の秘密

軽井沢のアンティークショップ・ベルリネッタです。

 

ベルリネッタ軽井沢がある通り(塩沢通り)では、桂の木の紅葉がすでに始まっています。

黄金色の落ち葉がハラハラと風に舞う様を見ると「秋がきたんだなぁ」としみじみ......そして毎年のことですが本当に美しくて感動を覚えます。

 

連日秋晴れが続き、気持ちの良い軽井沢。シルバーウィークの大混雑を終えて日常の落ち着きを取り戻しています。

ぜひゆっくりとお買い物にいらしてくださいね。

 

さて。今回のブログはなんとも不思議な光を放つガラスについて。

 

皆さま、ウランガラスってご存知ですか?

 

◆紫外線で蛍光色に光る “ウランガラス”

ウランガラスとは、着色剤として少量のウランを混ぜたガラスのこと。

 

1830年代にチェコで発明され、その後ヨーロッパでも製造が始まり、ボヘミア地方を中心に食器やフラワーベースなど各種のガラス製品が大量に作られました。しかし現在では米国でわずかな量が生産されているのみ。希少なものとなっています。

 

ウランガラスの最大の特徴は、紫外線ランプ(ブラックライト)を当てると黄緑色の蛍光色を放って光る点です。

 

上写真は、紫外線ランプではなく日光が差し込む場所に置いて撮影したもの。こちらはもともと色のついたガラスではありますが、紫外線の当たっている部分が蛍光色になっているのがわかると思います。

 

 

◆ウランの最初の利用法はガラスだった!?

 

ウランと聞くと、原子力発電に使われている危険なもの、というイメージが強いかもしれません。

 

しかしウランの存在が発見され、最初の利用法として用いられたのは、実はガラスだったんです。ウランは黄色いので、着色に利用されたんですね。

 

上写真のフラワーベースは無色透明で、一見するとカッティングの美しい普通のガラスベースに見えます。

しかし紫外線ランプを当てるとこの通り。黄緑色の蛍光色を発し、ウランが含まれていることがわかります。

 

ウランが含まれているなんて、放射能は大丈夫なの?と心配されるかもしれませんが、ウランガラスに含まれているウランは、0.1%から1%ほど。この程度の量は自然界にも通常存在しているもので、またガラス内に閉じ込められていて外気に触れることはありません。

 

ただ第二次世界大戦中、各国で軍事利用のために使用制限がかけられ、ガラス等への利用は禁止されることに。ウランガラスの製造は一気に衰退してしまいました。(のちに使用禁止は解かれましたが、製造を再開したのはアメリカ、チェコなど数カ国にとどまる)したがって、現存するウランガラスはほとんどが骨董品です。

 

◆ウランガラスの魅力

紫外線ライト(ブラックライト)を当てると蛍光色に光ると言っても、自宅に紫外線ライトなんてないよ!という方がほとんどですよね。

 

しかしながらウランガラスの魅力は、一見普通のガラスに見えて実は妖しい光を放つ......という、知る人ぞ知る、わかる人にだけわかるところにあるのではないでしょうか。

 

また、上写真を見ていただくとわかる通り、ウランガラスは無色透明の時も美しい佇まいです。どこかレトロで普遍的なデザインは、飽きのこないインテリアとして長くご愛用していただけます。

 

そもそも、ウランガラスの製造が始まった当初は紫外線ライトが一般的ではありませんでした。つまり、はっきりとした蛍光色を見ることはできなかったんです。

 

それでも夜明けから日没まで、刻一刻と変わる太陽光のもと、少しずつ繊細に色や輝きを変えるウランガラスの美しさが人々を魅了し、世界中に愛好家を増やしていったのだと思います。

 

ベルリネッタ軽井沢では現在、アンティークの飾り棚にフラワーベース、ピッチャー、調味料入れなど各種ウランガラスを取り揃えています。

 

紫外線ランプもご用意していますので、ぜひ一度ご自身の目で、魅惑的な発光を確かめてみてくださいね。

 

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